お墓に刻む「ありがとう」。一文字に込める、家族の想い
考え方
2025年10月13日
皆さま、こんにちは!小林石材店の小林明良です😊
久しぶりの更新となります!
秋の空気が澄み渡り、ここ信州中野の山々の彩りも日に日に深まってきましたね🍂 こんな季節は、ふと大切な人のことを想う時間が増える気がします。
僕たちがお手伝いするお墓づくりでも、お客様の「想」いが最も表れる場所の一つが、石に刻む『言葉』です。
どんな言葉を刻みますか?
特に最近は、洋型のすっきりとしたお墓に、「ありがとう」や「絆」「縁」といった、ご家族の想いを表す一文字や言葉を刻む機会がとても増えました。
これらの言葉は、僕たちから「こんな言葉はいかがですか?」と提案させていただくこともありますが、最終的にはお客様ご自身が、故人への想いを込めて選ばれます。
例えば「ありがとう」という一文字にも、
「生前の感謝の気持ちを伝えたい」 「お墓参りに来てくれて、ありがとう」 「あなたと出会えたことに、ありがとう」
…といった、ご家族の数だけ、色々な想いが込められているんです。 打ち合わせの際に、お客様がそう言って聞かせてくださる思い出話。その言葉をお聞きするたび、僕たちも胸が温かくなります✨
一文字を彫る、ということ
そして、その大切な言葉を石に刻むのが、僕たち石材職人の仕事です。
昔ながらのノミを想像されるかもしれませんが、今は「サンドブラスト」という技術で彫り上げていきます。 まず、文字の形に切り抜いたゴムのシートを石に貼り、強力な砂の風を吹き付けて、石の表面を削っていくんです。
言葉にするのは簡単ですが、シートを貼る位置が1ミリずれるだけで全体の印象は変わってしまいますし、砂を当てる時間や角度で文字の深さや鮮明さが決まります。 一瞬の気の緩みも許されない、とても繊細な作業です。
それは単なる作業ではありません。 ご家族の想いを、何百年と色褪せずに遺る石に託していただく、とても神聖な時間だと感じています🙏 「この文字を見るたびに、きっと故人を思い出すんだろうな」「未来の子どもたちも、この文字に触れるんだろうな」と想像しながら、丁寧に、丁寧に仕上げていきます。
未来へつなぐ、ものづくり
お墓は、決して安いお買い物ではありません。一生に一度、建てるかどうかという、とても大切なお買い物です。 だからこそ、僕たちは出来るだけお客様のご意向に沿ったようなお墓を作って行きたいと、心から思っています。
僕たちが掲げる「未来へつなぐ ものづくり」。 この言葉を彫る仕事は、まさにそのものだと実感します。
世代を超えて、そのお墓を訪れる未来のご家族が、刻まれた一文字を見て、ご先祖様の温かい心に触れる。僕たちは、そんな未来の風景を想像しながら、今日も石と向き合っています。
お墓に刻む言葉は、短いけれど、とても深い家族の愛の物語です。
もし、どんな言葉を刻んだら良いか悩まれたら、ぜひ僕たちにご相談ください。皆さまの物語を、一緒に聞かせていただけたら嬉しいです😊
朝晩は冷え込むようになってきましたので、皆さまどうぞご自愛くださいね。